【UNCHAIN】おすすめの曲とアルバム。超絶カバーに酔いしれる

「日本で最もすごいと思うアーティストは誰ですか?」

こんな質問をされたら、僕は迷うことなく「東京事変です」と答えます。

僕がベースを始めたのは2013年の12月。

その頃彼らはもう解散してしまっていたのですが、自分が音楽を始めて、彼らがいかに偉大なバンドであったのかを痛感しました。

そしてそんな東京事変のボーカルだった椎名林檎さんの人気曲「丸の内サディスティック」。

東京事変も度々ライブで披露し、僕がこの世のあらゆる曲の中で最も好きな曲なのですが、まあそれは置いておいて…。

以前YouTubeで「丸の内サディスティック」の動画を検索していた時、検索結果欄にある動画が表示されていました。

「ああ、どこかのバンドがカバーしてるのか…」と思ったのですが、それこそがUNCHAIN。

ただの興味本位で観てみると、「今の日本にこんなプレイをするバンドがあるのか!」と、度肝を抜かれたのをよく覚えています。

それ以来、僕はすっかりUNCHAINに魅了されてしまい、カバー・オリジナル問わず聴きあさりました。

自分のライブでも実際にカバーさせてもらったりしたのですが、今回はそんなUNCHAINの中でも特に聴いてみてほしいおすすめ曲を紹介していきます。




丸の内サディスティック

冒頭でも言った通り、僕がUNCHAINを知るきっかけとなり、同時にこのバンドで一番好きな曲がこの「丸の内サディスティック」。

カバー曲ながら、おそらくこれがUNCHAINの曲の中で最も有名だと思いますが、それも納得のクオリティです。

正直この曲を聴くまでは「椎名林檎の曲は椎名林檎にしか歌えない」と思っていたのですが、その考えを見事に覆してくれました。

鮮烈なドラムから始まり、ハイトーンなボーカル、メロディアスなギター・ピアノと全てのパートが申し分なくそれぞれの持ち味を発揮していると思いますが、個人的に特に印象に残ったのはベース。

理由としては僕のメインパートがベースだということが大きいのですが…。

原曲の亀田誠治師匠のベースラインは「これが正解なんだから変な味付けはいらないんだよ」と言わんばかりのシンプルさなのですが、それをここまでグルーヴィーにアレンジしてしまうのですから、「これはやられた…!」としか言えません。

MR.TAXI

正直僕はK-POPに全く興味がないですし普段好んで聴くことなんてまずないのですが、さすがに少女時代の「MR.TAXI」くらいは知っています。

それだけにこの曲を見つけた時は「まさかロックバンドがあのMR.TAXIをカバーするわけがないだろう…」と思ったのですが、あのMR.TAXIでした。

軽快なアコースティックサウンドから始まり、力強くも疾走感のある曲調はまさに「MR.TAXI」という曲名にふさわしいと思いましたし、これはこれでアリだな、と。

いや、本音を言えば原曲よりこちらの方が断然好きです。

少女時代のセクシーな女性たちとは正反対で、なんなら若干の男臭さすら漂うのですが、それがまたなんとも言えないエロさを出している…。

コーラスも一緒に歌いたくなるほど綺麗ですし、これもおすすめしたい一曲です。

Don’t You Worry ‘Bout A Thing

あのスティーヴィー・ワンダーがオリジナルで、これまで何人もの有名アーティストにカバーされてきた名曲「Don’t You Worry ‘Bout A Thing」。

もちろん知らない人も多いと思いますが、最近だと2016年に公開されたアニメーション映画「SING」の挿入歌としてトリー・ケリーがカバーしていました。

この曲は特にリードギターがかっこいいと思うのですが、他のパートもよくよく聴くと全部難しいことしてる…。

なのに違和感を覚えるところは皆無で、カバー曲とはいえ、これだけ難易度の高い演奏をこれだけ高次元で完成されられるバンドは今の日本には他にないんじゃないかと本気で思います。

逆にここまでテクニカルにしなくてもいいのではないかと思わせるくらいなのですが、それも含めてこの曲のかっこよさなのかな、と。

LA・LA・LA LOVE SONG

みんな大好き「LA・LA・LA LOVE SONG」。僕も大好きです。

ご存知、久保田利伸さんの代表曲ですね。

ソウル調の曲が多い印象のUNCHAINですが、こういうポップスも含め、色んなジャンルの曲を難なくこなすところはさすがだなと感心せざるをえません。

この曲はUNCHAINのカバー曲の中では割と原曲に近い方だと思うのですが、ボーカルの声質が似ているからでしょう。

久保田利伸さんも素敵なハイトーンボイスの持ち主ですし、曲を聴く前から「これは間違いないだろう…!」と思わせてくれます。

実際に期待を裏切らないクオリティなので、ぜひ聴いてみてください!




Don’t Need Your Love

ここからはUNCHAINのオリジナル曲を紹介していきたいと思いますが、そのうちの一つがこの「Don’t Need Your Love」です。

スピード感のある曲調に加え、手数の多いギター。

僕はこの曲みたいなちょこちょこしたギターがかなり好みなのですが、実にUNCHAINらしい一曲だと思います。

あとはやっぱりベースです!

他の曲でも同じことが言えますが、僕はUNCHAINのせわしなく動くベースラインが大好きですし、どの曲もついつい無意識でリズムをとってしまいます…。

セクシーなコーラス陣もさらに曲を盛り上げてくれていますね。

Aurora

サビの掛け合いがとにかくかっこいい「Aurora」!

大人しめのBメロから一気にドーン!とくる感じがたまりません!

実際サビが盛り上がるのは当たり前なのですが、よくあるのが「サビは良いのにAメロ・Bメロはちょっと物足りない…」というパターン。

ただこの曲の場合はベース・ドラムのリズム隊のフィルが絶妙で、ボリューム控えめでも寂しいと感じることがありません。

サビとのギャップを活かしつつ、それ以外の部分も退屈することなく聴くことができます!

少女ジレンマ

普段音楽を聴く時、正直僕はあまり歌詞を重視しません。

どちらかというと楽器陣に集中しているということもありますし、洋楽なんかに至っては全く気にしないと言ってもいいレベルだと思いますが、この「少女ジレンマ」の歌詞はとにかく耳に残ります!

特に好きな部分がサビの「理性と本能がキャットファイト中」という歌詞。

シックでかっこいい歌詞だと思いますし、とにかく語呂が気持ちいい…。

もちろん他パートもUNCHAINらしいおしゃれメロディを奏でていますし、おそらくオリジナル曲の中であればこの曲が一番好き。

上のSpotifyだと一部しか聴けないと思いますが、ぜひフルも聴いてみてください!

baby baby

お次に紹介するのはこの「baby bay」。

スローペースでチルしたい時にぴったりな曲です。

他にもおすすめしたいUNCHAINのバラードは何曲もありますが、中でもこの曲がお気に入りの理由はエフェクトがかけられたギターサウンド。

弾き方のニュアンス一つで様々な表情を見せるワウは個人的に好きなエフェクターの一つであり、僕自身ベースでよく使用します。

リズム隊も音数を減らしてバランスを取り、絶妙なグルーヴ感を出していますね。

Underground Love

去年発表された割と新しめの「Underground Love」。

20周年という区切りを経て、“21年目に相応しい新しいもの”というテーマを基に製作されたアルバム「from Zero to “F”」に収録されている一曲です。

ギター・ベースもキャッチーで耳に残るのですが、よくよく聴いていて「ああ、良い仕事してるなあ」と思わされるのがパーカッション。

終始鳴っている「チチチー、チチチー、チチチー、チチチー…」というリズムが心地良く、上手く隙間を埋めていると思います。

またブーストされているバスドラも同様に曲に厚みを出してくれていますね。

意識して聴かないとなかなか気づけない部分かもしれませんが、細かいところまで僕好みのイコライジングになっているところがおすすめしたい理由です。

緊張

最後に紹介するのは鬼束ちひろさんとコラボした「緊張」。

BILLYS SANDWITCHESというバンドでもボーカルを務めているシンガーです。

男性なのに透き通るようなハイトーンボイスの谷口正憲さん…、女性なのに力強いハスキーボイスの鬼束ちひろさん。

もうこの二人の相性の良さが申し分なく、演歌チックな曲調も独特の世界観を醸し出していてめちゃくちゃツボです…!

パーカッションのテンポの良さも心地よく、特にサビまでの持っていき方が好きですね。

最初から最後までワクワクさせてくれますし、定期的に聴きたくなる中毒性があるのはこういうジャンルでここまでかっこいい曲がそうそうないからでしょう。

こちらもUNCHAINの真骨頂を感じ取れる一曲だと思います。

おすすめのアルバム

最後におすすめのアルバムを紹介したいと思いますが、率直に言うと全部おすすめ…。

どれかに絞るとなるとかなり悩まされるのですが、あえて挙げるとするなら「Love & Groove Delivery」と「SUNDOGS」でしょうか。

「Love & Groove Delivery」はカバーアルバム、「SUNDOGS」がオリジナルアルバムで、選んだ理由は単純にそれぞれ僕が好きな曲がたくさん入っているからです。

ちなみに今回紹介した曲だと、「Love & Groove Delivery」には「丸の内サディスティック」・「MR.TAXI」・「Don’t You Worry ‘Bout A Thing」の3曲。

「SUNDOGS」には「Aurora」・「少女ジレンマ」の2曲が入っています。

もちろん他の収録曲もかっこいい曲ばかりなので、できれば全曲聴いてみてほしい!

そしてもしこのアルバムを聴いて「UNCHAINかっこいい!」と思ったら、他のアルバムもぜひ聴いてみてください。