この日はめちゃくちゃ疲れていました。
特に悪いことがあったというわけではないのですが、「何か今日疲れた」って日ありますね。
そんな日です。
ということで何か気晴らしになることがしたかったのですが、こんな時は新しいバーを発掘するに限ります。
名古屋の伏見駅から徒歩1分ほどの場所にある「Kreis(クライス)」というオーセンティックバー。
実は僕は普段から伏見駅をよく利用するので以前から気にはなっていたのですが、なかなかタイミングが合わず、今までずっと行けずじまいでした。
しかしついにその時がやって来たと思い、お邪魔することに。
結果から言うと期待以上に素晴らしいお店だったので、思い出して少しにやけながらこの記事を執筆しています。
伏見駅から徒歩1分の場所にあるKreis

名古屋の伏見駅の7番出口から徒歩1分ほどという好立地にあるKreisさん。
第一御園山田ビルの2階にあります。
初めて行くのでこのビルであっているのかと不安になりましたが、表の窓にはさりげなく看板が貼られていました。
1階には「田中寿司」というお寿司屋さんが入っていたので、それを目印に行くといいと思います。


ビルの外観はごく普通のビルという感じだったのですが、2階のドアを開けて店内に入ると結構広いと感じました。
カウンターが8席に、5人がけのボックスが1席。
直接見ることはありませんでしたが、半個室の席もあるそうなので団体でもいけるようですね。

カウンターの上、そして壁際にはオーセンティックバーらしく、これでもかというほどのお酒がびっしり並んでいました。
奥が鏡張りということもあり、実際よりボリュームがあるように感じられます。
デュワーズ12年のソーダ割り

以前も別の記事で同じことを言いましたが、僕は初めて訪れるバーでは大体デュワーズ12年のソーダ割りを注文します。
これが僕にとって一番馴染み深く、それぞれのバーの個性がわかるウイスキーなので。
Kreisさんのソーダ割りは少し大きめのグラスに大きめの氷が詰められていました。
1秒でも早く味わいたかったのでさっさと写真を撮り、早速一口飲んでみると、今まで飲んだデュワーズ12年の中でも特に美味しかったです。
もともと甘みを感じやすいウイスキーですが、第一印象として強く残ったのがフルーティさ。
僕なんかが評価するのも大変おこがましいのですが、デュワーズ本来の丸みのある味わいとソーダの爽快感もあり、理想的な一杯だと思いました。
そして一口一口感動しつつ飲みながら手帳に記事の下書きを綴っていると、隣のお客さんの前に桶が運ばれてきました。
中はなんと寿司。
まさかバーで寿司が食べれるなんて、とびっくりしたのですが、どうやら1階のお寿司屋さんの料理を運んでもらえるようです。
そのお客さんが帰った後に店員さんに聞いてみると、始めは抵抗を感じつつも慣れてくると頼まれるお客さんが結構多いんだとか。
中にはシャンパンを飲みながら刺身をつまむ人もいるそうです。
マティーニ

ゆっくりと一杯目を飲み終え、次に注文したのはマティーニ。
名前を聞いたことがある人も多いと思いますが、「カクテルの王様」とも呼ばれる王道中の王道です。
勉強目的でも注文することが多いのですが、実は僕の中でマティーニがマイブーム。
正直かなり辛口なので好みは分かれると思いますが、これがまたタバコに死ぬほど合います。
コーラとハンバーガーくらい合うと思います。
ちなみにこれもまたそれぞれのバーの差が現れやすいカクテルですが、Kreisさんの場合はレモンの香りをかなり強く感じ、すっきりとしていました。
レモンピールを満遍なく絞っていたためだと思いますが、ジンにタンカレーを使用していたということもあり、より爽やかな味わいになっていましたね。
またソーダ割りの時も思いましたが、Kreisさんはグラスがどれもおしゃれ。
女性なんかを連れて行ったら喜んでくれそうです。
アイリッシュコーヒー
マティーニを飲んでいると、2つ隣のお客さんがアイリッシュコーヒーを注文していました。
アイリッシュウイスキーをベースに、コーヒー・砂糖・生クリームを加えるカクテルです。
作り方はバーによって様々ですが、Kreisさんはこれまためちゃくちゃおしゃれ。
アイリッシュコーヒーは暖かいカクテルなので専用のグラスを使用するのですが、ここではグラスに対応したアルコールランプも用意されていました。

コーヒーを抽出する傍ら、ゆっくりグラスを回して全体を温めます。
グラスにはアイリッシュウイスキーと砂糖が入っていて、徐々に砂糖が溶けていくと同時に期待感が高まっていきます。
僕が注文したわけではないのですが。
自分の注文ではないのに写真を撮るのは正直気が引けたのですが、そのあまりのインパクトに我慢できず…。
「すみません、写真を撮らせてもらってもいいですか?」と尋ねると、マスターもお客さんも快く許可してくれました。
そうしてコーヒーをグラスに注ぎ、最後に生クリームをフロート。
白と黒の層がはっきりと分かれていて美しかったです。
作る工程を見終え、また下書きに戻ろうとすると、なんとそのお客さんが「良かったら一口どうですか?」と声をかけてくれたではありませんか。
自分が注文したものを見ず知らずの人に分け与えるなんて普通の飲食店ではありえませんよね。
だからバーって好きです。
内心めちゃくちゃ喜びながら一応遠慮はしたのですが、そのお客さんは本当に良い人で「ぜひぜひ」と勧めてくれました。
甘く、温かく、ものすごく美味しかったです。
最近は本格的に寒くなってきたので、これからの季節にぴったりですね。
レイラ

最後に何を飲もうか迷っていたですが、せっかくならとオリジナルカクテルを注文することに。
作業に取り掛かるマスターにそれがどのようなカクテルなのか聞いてみると、名前は「レイラ」。
なんでも全国バーテンダー技能競技大会全国大会で4位にまで上り詰めたカクテルらしく、ますます期待が高まります。
マスターが作っているところを見ていると、ジンをベースにフルーツ系・ベリー系のリキュールを何種類か入れていくのですが、その中でもとりわけ目立ったのはX-RATED(エックスレイテッド)というリキュール。
現在は既に終売になっているリキュールですが、こちらもフルーティな味わいをしています。
そうして完成したグラスを出されると、ピンクオレンジの可愛らしい見た目。
やはり第一にフルーツの甘く爽やかな香りが感じられ、氷のフレークが浮いているのも特徴です。
ちなみにバーテンダーといえば思い浮かべる人も多いであろうシェイクですが、実は人によってやり方は千差万別。
回数・速度・角度など、違いを挙げればキリがありませんが、ざっくり言えばソフトシェイクかハードシェイクかに分けられます。
スタンダードなのはソフトシェイクの方だと思いますが、ハードシェイクはその名の通り激しく振るシェイク。
その結果シェイカーの中で氷が砕け、画像のように粒(フレーク)となって表面に浮かんでくるということです。
ちなみに味の方はパッションフルーツとベリー系のフルーツの味が強く感じられ、酸味・甘味のバランスがとても良かったです。
ショートカクテルですが度数はあまり高くないと思うので、スッと飲み干してしまうそうなほど飲みやすかったですね。
美味しくてリーズナブルな名店
僕はバー巡りが趣味なので結構色んな店を回りますが、オーセンティックバーでもここまでクオリティの高いお酒を提供してくれるお店はなかなかないのではないでしょうか。
お店の内装やそれぞれのお酒の作り方を見ても、マスターがかなりのこだわりを持っているということは容易に想像できます。
また常連さんも多いようだったのですが、駅が近いということはもちろん、伏見はオフィス街のど真ん中なので仕事帰りに立ち寄る人も多いのでしょう。
お酒が美味しいということは言うまでもありません。
今回はオリジナルカクテルは一杯しか頼みませんでしたが、他にもラインナップはたくさんありそうなので、次来た時はぜひ試してみたいですね。
ごちそうさまです。
住所 | 愛知県名古屋市中区栄1-4-12 第一御園山田ビル2F |
アクセス | 伏見駅7番出口から徒歩5分 |
営業時間 | 月〜土:17:00〜25:00 定休日:日曜日 |
電話番号 | 052-231-3223 |
席数 | カウンター:8席 ボックス:1席 半個室席あり |